個別教育の理念|ess(エストスーパースクール)代表石橋から皆様へのご挨拶

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代表挨拶&代表コラム

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個別教育の理念

〜エストスーパースクール 講師研修会資料〜

 

なぜ、個別指導の塾が存在しているのでしょうか?

 

一斉授業では、一定の単元を一定の時間で消化していくため、年間カリキュラムがきっちり組まれます。クラスの誰かが理解できなくても、そこでゆっくり授業するわけにはいきません。計画通り機械的に先に進むしかないのです。

 

そこで、一斉授業の講師は、短い時間の中でいかにわかりやすく説明するかに腐心します。板書や話し方を工夫し、大事なところは誰一人聞きのがさないように、ユーモアを散りばめ、生徒の集中力を高め、時には大きな声で怒ったり、優しく諭したり、全身全霊を打ち込んで授業をするのです。

 

でも、一所懸命やっている先生ほど、自分の授業の限界をひしひしと感じます。どんなに頑張ってみても、ついてこられない生徒が必ず何割か出てくるのです。「その子たちにわかるように」と易しく教えていると、優秀な子は退屈し、またカリキュラムも遅れてしまいます。生徒の学力に差があるわけですから、どこかで必ず切り捨てざるを得ない生徒が出てくるのです。

クラスの一部しか志望校に入れないような進学塾では、この傾向に一層拍車がかかります。いくら能力別クラス編成をしても、志望校の合格定員の何倍もの人数が塾に通っている現状では、全員がついてこられる授業をしていたら、それこそ全員が不合格になってしまいます。

 

長年講師をやっていれば、「それが現実になり、ついてこられないのは生徒が悪いのだ。」というあきらめとも悟りとも居直りともとれる結論に達します。事実、ついてこられない生徒は、『宿題をしてこない』『先生の言うことを聞かない』『素直でない』『家庭学習が少ない』『落ち着きがない』子どもたちです。だから、「しっかりした子は、ちゃんと自分の授業についてきている。自分の授業はこれで良いのだ。」と思うのです。

確かに、一斉授業の講師としてはそれで良いでしょう。それ以上のことはできません。でも、親の立場として見たらどうでしょうか。子ども自身にとってはどうでしょうか。確かに、『学力がない』『集中力がない』『長時間勉強できない』かもしれません。でも、それを何とかしてほしいのです。子どもたちは、「なぜ自分は学力がないのでしょう。なぜ集中できないのでしょう。なぜ長時間勉強できないのでしょう。何とかなりませんか。」と先生に聞きたいのです。

 

そこに気がついている講師は、一斉授業のあとに、理解できていない生徒を残し、教え始めます。でも1:1で教えますから、たとえ一人10分でも、5人も教えれば一斉授業の1時限に近い50分がたってしまいます。毎回毎回こんなことはやっていられません。それに、10分では基本的理解ができていない子にとっては『焼石に水』です。ほとんどの講師は、この個別指導を1年か2年続けて、絶望してしまいます。やってもやっても自己満足だけで、目に見えるような効果は出ないのです。

 

しかし、この個別指導の中から、時々目を見張るような効果が現れることがあります。

 

たとえ指導時間が少なくても自分の為に貴重な時間をさいて教えてくれる先生に感謝し、自分を見捨てないで励ましてくれる先生に応えようとして、勉強を始める生徒が出てくるのです。それまで何となく勉強していた子が、「成績を上げよう」と目的意識を持って勉強し始めます。「わからないところを先生に聞こう」と思って勉強します。でも、先生も忙しそうだし、「できるだけ手短かに聞こう」として、自分で調べられるところは調べ、考えを整理して持ってきます。

 

こういう勉強のやり方をしたら、成績が上がりだすのは当然です。成績が上がれば、おもしろくなってもっと勉強し、そのうち勉強のコツを身につけてしまいます。

 

そしてその時、この生徒はもっともっと大事なことをたくさん発見しているのです。

 

信頼できる大人がいること。自分には、自分でも気がつかないような能力が秘められていること。目的意識を持ってやれば目的が達成できることを。

 

これが個別指導の原点です。授業方法・教材の使用法・チェックテスト・生徒のやる気を引き出す方法等、個別教育には個別教育のノウハウがあります。一斉授業と違って、生徒がわかるまで指導しながら先に進んでゆくこともできます。しかし、個別指導は、個別で解説をする以上、非常に生産性の低い指導方法でもあります。

 

どのようなノウハウを駆使しても、生徒が自ら成績を上げようと思わない限りは、成績は上がりません。私たちが生徒の心の中の何かを変えてやることができなければ、決して個別教育の効果は上がらないのです。

 

『上手な勉強の仕方を教え、教材の使い方を教え、わからないところを懇切丁寧に教え、チェックテストをやって効果を確かめ、褒めてあげてやる気を引き出す』という個別教育のテクニックも、生徒の勉強に対する考えや自分の能力に対する評価を覆すことができなければ、さしたる効果は期待できません。

 

なぜ、個別教育が必要なのか? それは単に、一斉授業についていけないから、十分理解できていないところがあるから解るまで教えてほしい、というニーズに応えようというだけではないのです。

根本的には、教育者の良心に根ざしているのです。子どもたちを評価し選別する教育ではなく、子どもたちと先生が信頼し合い、先生が子どもたちの中に眠っている能力を引き出す手伝いをし、子どもたちを一人も見捨てることのない教育を創り出したいのです。これは子を持つ親の、そして子ども自身の願いなのです。

 

もし、観音様が勉強している子どもをじっと優しいまなざしで見守り続け、子どもがその優しいまなざしをしっかりと感じとっていたら、それだけで子どもの成績は上がるだろうと思います。

 

個別教育にとってまず必要なのは、全ての生徒の可能性を信じ、一人ひとりに期待をかけ、子どもたちの小さな努力を評価し、優しく励ましてあげることです。そして、どんなことがあろうとも子どもを評価せず、常に可能性として見守り続け、決して見捨てないことです。一人ひとりかけがえのない命です。一人ひとりの子どもたちを大切にしてください。